スペイン・バルセロナが誇る世界的建築物であり、カタルーニャの建築家アントニ・ガウディの遺作であるサグラダ・ファミリアは、歴史的な大転換点を迎えました。ガウディ没後100年にあたる2026年、聖堂を構成する18本の塔の中で最も高いメインタワー「イエスの塔」がついに完成し、世界で最も高い教会としての新たな歴史を刻んでいます。
本記事では、高さ172.5mに達したイエスの塔の建造背景やガウディの設計思想、ウルム大聖堂を超えるに至った経緯、そして今後の全体完成予定に至るまでを徹底的に解説します。
サグラダ・ファミリアの最高層「イエスの塔」とは?172.5mで世界一の教会へ

2026年2月、サグラダ・ファミリアの主塔である「イエスの塔」の頂部が完成を迎え、同年6月10日にはガウディ没後100年を記念する盛大な完成記念式典が開催されました。報道各社の発表や公式記録によると、ローマ教皇レオ14世によるミサが執り行われ、スペイン国王夫妻やサンチェス首相を含む数千人が列席するなど、世界的な祝祭ムードに包まれました。
今回完成したイエスの塔は、高さが172.5メートルに及び、塔の頂上には約17メートルの巨大な十字架が据えられています。塔の内部は色鮮やかなタイルや幾何学的で複雑な構造で装飾されており、光を取り込む独自の空間が広がっています。この高さに達したことにより、それまで世界最高とされていたドイツのウルム大聖堂(161.53メートル)やケルン大聖堂(157メートル)を抜き、サグラダ・ファミリアは世界で最も高い教会の称号を手にしました。
ガウディの設計思想と「モンジュイックの丘」に込められた神学
なぜイエスの塔の高さが「172.5メートル」という端数のある数字に設定されたのでしょうか。そこには、建築家アントニ・ガウディの深い設計思想と宗教的哲学が息づいています。
ガウディは、バルセロナ南西部に位置する標高約177メートルの「モンジュイックの丘」よりも、教会の高さをわずかに低くするように設計しました。その背景には、「人間の創造物は神の創造物を超えてはならない」という謙虚な信念があります。自然界を偉大な教師と仰ぎ、神が造った自然の最高標高を人工物が越えてはならないと考えたガウディの意志が、172.5メートルという厳密な高さのなかに貫かれています。
サグラダ・ファミリアの主要構造と建築ステータス比較
サグラダ・ファミリアの全体像や各ファサードの現状を、分かりやすく以下の表に整理します。
| 名称・部位 | 現在のステータス・高さ | 主な特徴・歴史的背景 |
|---|---|---|
| イエスの塔(メインタワー) | 高さ172.5m(2026年完成) | 18本の塔の中で最も高い主塔。頂上に17mの十字架。世界一高い教会へ。 |
| 生誕のファサード | ほぼ完成(世界文化遺産) | ガウディの生前に唯一ほぼ完成した東側の壁面。日本人彫刻家・外尾悦郎氏も制作に参加。 |
| 受難のファサード | ほぼ完成 | キリストの死と受難を象徴する西側の直線的でシンプルなファサード。 |
| 栄光のファサード | 未完成(工事中) | 南側に位置する本来の正門。キリストの復活を象徴。今後の主要工事エリア。 |
未完成の部分と今後の全体完成予定(2035年問題)
イエスの塔が完成したことで建物全体のシルエットや都市の景観は大きく変貌しましたが、これで全ての建設工事が完了したわけではありません。
現在は、本来の正門にあたる南側の「栄光のファサード」(キリストの復活を象徴するメインエントランス)や、それに伴う4基の塔、および大階段などの建設工事が継続して行われています。関係機関の発表や最新の建設進捗データによると、すべての工事が完了し、真の全体完成を迎えるのは2035年頃になると見込まれています。140年以上にわたる「未完成の教会」という歴史的ロマンは、過渡期である現在から次の完全完成のステージへと着実に歩みを進めています。
【サグラダファミリア高さ】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:サグラダ・ファミリアのイエスの塔の高さは何メートルですか?
A1:2026年に完成したメインタワー「イエスの塔」の高さは172.5メートルです。頂上には17メートルの巨大な十字架が設置されています。
Q2:なぜガウディはこの高さ(172.5m)にしたのですか?
A2:「人間の創造物は神の創造物である自然(モンジュイックの丘の標高約177m)を超えてはならない」というガウディの強い宗教的信念と設計思想に基づいています。
Q3:イエスの塔が完成しましたが、サグラダ・ファミリアの工事はすべて終わったのですか?
A3:いいえ、塔の完成は大きな節目ですが、全工事が完了したわけではありません。今後は正門にあたる「栄光のファサード」や大階段などの施工が進められ、全体の完成は2035年頃を予定しています。
2026年、高さ172.5メートルの「イエスの塔」が完成したことにより、サグラダ・ファミリアは世界最高峰の教会としての威容を現しました。ガウディが遺した崇高な設計思想が現代の技術によって具現化される一方で、正面の栄光のファサードなど未完成の部分も残されており、歴史が動く過渡期の姿を今まさに現地で目撃することができます。建築の歴史における最大の奇跡ともいえるこの聖堂の今後の進展から、引き続き目が離せません。
Sources:
1. 【バルセロナ】いよいよメインタワー完成のサグラダ・ファミリア —
2. 【2026年、ついに完成】サグラダ・ファミリアを今訪れるべき理由 —
3. 2026年に完成の「サグラダ・ファミリア」がすごすぎる!驚異的な —
4. バルセロナ世界遺産【サグラダ・ファミリア聖堂】完成は2026年 —